VidCoderを使ってDVD/Blu-rayの動画をMP4、MKV、WMV、AVIなどに変換する方法を解説します。また、ダウンロードやインストール方法、 VidCoderで変換できない場合の対処法などについてもご紹介します。
YouTubeなどの動画共有サイトや各種ストリーミング配信サイトによって、スマホやタブレットなどで映画、ドラマなどの動画を見ることが多くなったことでしょう。しかし有名作品やマニアックな作品はDVD/Blu-rayにしかないことも多く、スマホやタブレットで視聴するためにはMP4などの形式に変換しておく必要があります。
そこで今回の記事では、DVD/Blu-rayの動画をさまざまな動画形式に変換できる、「VidCoder」の特徴と使い方を解説していきましょう。
VidCoderとは
VidCoderはWindows専用のDVD/Blu-rayリッピングソフトです。MP4・MKV・WMV・AVI,MOV・ISOなどの動画形式に変換できます。スマホやタブレット・カーナビやメディアプレーヤーなどでの、再生が可能になります。同様の機能を持つ代表的なフリーソフト、「Handbrake」のエンコードエンジンを使用しているのです。ほぼ同様のエンコードが可能と考えてよいでしょう。
VidCoderの機能と概要
- 公式サイト
- https://vidcoder.net
- 対応OS:Windows7(32bit/64bit)以降Windows11対応
- 対応言語:日本語対応
- 主な機能
- DVD/Blu-ray(ISO/VIDEO_TS)からMP4、M4V、MKV、AVI、MOV、ISOファイルの作成が可能
- 動画編集機能(カット、リサイズ、クロップ、字幕合成、フレームレート変換、回転、反転)
- 各種フィルター(逆テレシネ、インターレース解除、ノイズ除去、ブロックノイズ低減)
- 音声、字幕の多重指定リッピング
ポイント
VidCoderには、コピーガード解除機能が搭載されていません。市販・レンタルDVD/Blu-rayのリッピングはできません。リッピングには別途コピーガード解除ソフトが必要です。
VidCoderのインストール方法と使い方
それではVidCoderをインストールしてみましょう。
1.公式サイトにアクセスして、「Downlord(Installer)」をクリックして、インストーラーをダウンロードします。
2.ダウンロードが完了したら、「VidCoder-6.45」というファイルをダブルクリックして、インストーラーを起動しましょう。
3.インストーラーを起動したら、インストール先を指定し「Next」をクリックします。変更する際は「Browse」をクリックします。※インストーラーは英語ですが、ソフトは日本語対応です。
4.ショートカットアイコンを作る場合は「Create a desktop icon」にチェックを入れて、「Next」をクリックします。
5.「Install」をクリックしてインストールを開始しましょう。
6.インストールが完了したら「Finish」をクリックして、VIdCoderを起動します。
ポイント
VidCoderを利用するためには「.NET Desktop Runtime5」が必要になります。PCのOSよっては標準搭載されていますが、「Windows10」には搭載されていません。別途インストールする必要があります。以下のサイトより、お使いの環境に合わせたバージョンをダウンロードしてください。
「Run desktop apps」
- 64bitOS:Downlord x64
- 32bitOS:Downlord x86
- ARM CPU(64bit):Downlord Arm64
- ダウンロード先
VidCoderの使い方
インストールが完了したら VidCoderを起動して実際に使ってみましょう。
1.「ここにビデオファイルかフォルダーをドラッグします」の部分に、DVD/Blu-rayディスクまたはISOイメージファイル/DVD・Blu-rayフォルダーを、ドラッグ&ドロップします。※画面右上の「ソースを開く」→「動画ファイル…」「DVD/ブルーレイフォルダー…」から、指定して選択も可能です。
- ポイント
VidCoderはコピーガード解除に対応していません。コピーガードが施されたディスクメディアを挿入すると、「スキャン中にエラーが発生しました。」と表示されます。
2.動画データのスキャンが完了すると、以下のように動画のプロパティが表示されます。
リッピング範囲を指定する場合
1.「チャプター」のプルダウンメニューをクリックして、「チャプター」「時間範囲」「フレーム」を指定しましょう。※各出力方法を指定したら、プルダウンメニューの右欄から範囲を指定できます。写真はチャプターの場合です。
音声、字幕を指定する
1.動画のプロパティ下にある「音声」と「字幕」から任意の音声、字幕を指定します。
2.字幕選択の右にある「+」をクリックすることで、外部字幕をインポートも可能です。
出力設定を行ってエンコードする
1.画面上の「エンコード設定」からプルダウンメニューを開き、解像度、フレームレートの設定を行います。
2.コンテナタブを開き「コンテナ」から任意の形式を選択しておきます。
3.設定が完了したら、画面上の「キューへ追加」をクリックしましょう。この時点で「出力先」を指定しておくことをおすすめします。
4.出力先の指定、キューへの追加が完了したら「エンコード」をクリックして、エンコードを開始します。
5.エンコードが完了したら、メディアプレーヤーなどでエンコードした動画が再生できるか確認しましょう。
- ポイント
エンコード設定や動画形式によっては、デバイスで再生できない場合もあります。かならずお使いのデバイスに対応している動画形式で、エンコードを行ってください。
VidCoderでエンコードができない場合の対処法
VidCoderはHandebrakeと同じエンジンを使用しているだけあって、品質の高い動画エンコードが可能です。しかしコピーガード解除機能を搭載していないため、市販・レンタル・録画DVD/Blu-rayのエンコードには対応していません。
ほとんどの場合は、このコピーガードによってエンコードができないでしょう。ここではエンコードできない場合の、対処方法(代替ソフト)をご紹介します。
DVDFab Paskey Liteを利用する
DVDFab Paskey LiteはDVD/Blu-rayのコピーガードを解除、リッピング(ISO)できるフリーソフトです。最新のコピーガードやUOPs、ARccOS・RipGuardに対応していないものの、古いDVDなどのコピーガードは解除できるためエンコードの幅を増やせます。
また有料版のDVDFab Paskeyを購入することで、ほぼすべてDVD/Blu-rayコピーガード解除に対応できるため、VidCoderの欠点を補えるのです。
- 公式サイト
- 対応OS:Windows7(32bit/64bit)以降Windows11対応
- 対応言語:日本語
- ポイント
DVDFab Paskey Liteは、市販・レンタルDVDのコピーガード解除に対応しています。しかしDVDのコピー・リッピングは「違法行為」となってしまう可能性があるため、利用する場合は十分に注意してください。
VidCoderの使い方まとめ
今回の記事では、VidCoderの特徴と使い方、使えない場合の対処法などについて解説いたしました。今回の記事をまとめると以下のようになります。
- コピーガード解除の問題がなければ、現状ほぼ完璧な日本語対応エンコードソフト
- DVDFab Paskey Liteを使うことで、ある程度の市販・レンタルDVD/Blu-rayリッピングに対応できる
- ほぼすべてのコピーガードに対応するためには有料版を利用する必要あり
最新版のHandbrakeでは日本語に対応していないため、完全無料の日本語エンコーダーを使うなら VidCoderは非常におすすめです。コピーガードに困った際にはDVDFabの利用も検討してみましょう。なお市販のDVDにおけるコピーガード解除は、違法行為になる場合もあります。しっかりと注意してください。
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