tsMuxeRのインストール方法、MP4、MOV、MKVなどの動画ファイルからBlu-rayデータを作成する方法などを詳しく解説していきます。また、後半ではtsMuxeRで対応できない場合の代替えソフトなどについてもご紹介します。
スマホやタブレットで動画を視聴することが当たり前になった現代では、DVDやBlu-rayで動画を視聴するという機会が減っていきました。しかし自作DVDやBlu-rayなどの需要は上がってきており、お気に入りの動画をDVDやBlu-rayにする、オーサリングソフトへの注目が集まっています。
そこで今回の記事では、MP4などの動画ファイルからBlu-rayデータを作成できる、「tsMuxeR」のインストール方法と使い方を詳しく解説いたします。
tsMuxeRとは
tsMuxeRはMP4やMKVといった動画ファイルを、Blu-rayビデオに変換するフリーのオーサリングソフトです。
Blu-rayデータの作成・結合、分割など一通りの機能が揃っており、オーサリングソフトとしては有能といえます。DVDオーサリングのフリーソフトはいくつかありますが、Blu-rayのフリーオーサリングソフトは少ないものです。tsMuxeRは非常に重宝できるツールのひとつといえるでしょう。
tsMuxeRの機能と概要
- 公式サイト
- 対応OS:Windows XP SP3(32bit/64bit)以降Windows11対応/MacOSX10.6以降/Linux
- 対応言語:英語(日本語非対応)
主な機能
- Blu-rayビデオ、AVCHD形式へのオーサリング機能
- TS、M2TSなどでストリーミング形式出力
- 多重化されたデータの分離
- 動画編集機能(カット、音声多重化、音声削除、字幕削除など)
- 詳しくはこの記事にご参考まで▶無料で使える動画編集ソフトウェアtsmuxerを使うメリットとその特徴
入力ファイル
- コンテナファイル:MP4、TS、M2TS、EVO、VOB、MPG、MKV、MKA、Blu-ray形式
- ビデオ形式:264、Microsoft VC-1、MPEG-2
- 音声形式:AAC、AC3、Dolby True HD、DTS、DTS-HD、LPCM
- 字幕:sup、srt
出力ファイル
TS、M2TS 、Blu-ray disc形式、AVCHD disc形式、Demux機能
tsMuxeRのインストール方法と使い方
それではtsMuxeRをインストールして使ってみましょう。
1.ダウンロードサイトにアクセスして、「Downlord」から、お使いのOSに合わせたバージョンをダウンロードします。下の方にスクロールすると、旧バージョンをダウンロードも可能です。
2.ダウンロードが完了したら「tsMuxerGUI.exe」をクリックして、tsMuxeRを起動します。
- ポイント
tsMuxeRはインストーラーを必要とせず、「.exe」ファイルからすぐに起動することが可能となっています。
tsMuxeRの使い方
①「Input」タブをクリックして、②の「add」クリックして素材動画をリストに追加しましょう。素材は「Input files」枠内にドラッグ&ドロップでも指定可能です。
- ポイント
「add」にてドラッグ&ドロップで追加した複数の動画は、同じトラック内に動画と音声が追加されます。また「join」で追加した動画は一本の動画として追加されるので、別にしたい場合は「add」がおすすめです。
②「Tracks」内でチェックを入れたものが、オーサリングされ出力します。不要なトラックがある場合はここでチェックを外しておきましょう。
③「Output」は出力形式を選択できます。「Blu-ray disk」をクリックすれば、ディスク用のデータが出力されます。
④「Browse」では、保存先を指定可能です。保存先を変更したい場合は、最初に行っていた方が安全です。
⑤「Srart muxing」をクリックすれば、ファイルの出力が始まります。
⑥出力が始まると以下のような画面が表示されるので、100%になるまで待ちます。
⑦出力が完了したら、画面下の「OK」をクリックして出力終了です。
- ポイント
Blu-rayディスクサイズのデータとなると、1層で25GB、2層で50GBと大容量となり、出力にかかる時間も大きくなります。PCスペックによりますが、場合によっては30分以上の時間がかかってしまうこともあるでしょう。
⑧出力したデータは「BDMV」フォルダと「CERTIFICATE」フォルダの二つに分かれて作成されます。※このファイルがBlu-rayディスクデータとなります。PCで再生する場合はこのままで行けますが、ディスクにする場合はここからISOイメージファイルに変換する必要があるのです。
「ImgBurn」を使ってISOイメージファイルにする
- ダウンロードサイト
- 対応OS:Windows98以降Windows11対応(Mac非対応)
1.ダウンロードサイトより、ImgBurnをダウンロードしてインストールを行ってください。下記のいずれかのMirrorサイトに飛ぶとダウンロードが可能です。
2.インストールが完了したらImgBrunを起動します。
3.「Write files/folders to disc」をクリックします。
4.①「Mode」をクリックして、メニュー内の「Build」にチェックを入れておきましょう。
5.②「Image Options」内にある、「File System」「UDF Revision」を変更します。
- BD-REの場合は「5」
- BD-Rの場合は「6」
6.③「Output」をクリックし、形式を「Image File」にします。そして、先ほど作成した2つのファイルを「Source」下の空白欄にドラッグ&ドロップしてください。
7.④でボリュームラベル名をつけます。半角英数字にしておきましょう。
8.⑤フォルダアイコンをクリックして、保存先を指定します。
9.設定が完了したらアイコンをクリックして、ファイルをISOイメージファイル化させます。
「ImgBurn」を使ってBlu-rayディスクを作成する
1.「Write image file to disc」をクリックしましょう。
2.先ほど作成したISOイメージファイルを「Source」のフォルダアイコンをクリックするか、ドラッグ&ドロップして追加します。
3.追加が完了したら書き込み速度などを指定して、「焼き込みボタン」をクリックして書き込みましょう。
4.書き込みが完了すると、メロディと共に書き込み完了のウィンドウが表示されます。完成したブルーレイディスクがBDプレーヤーで再生できるか確認してみましょう。
tsMuxeRでBlu-rayディスクメニューを作りたい場合
残念ながらtsMuxeRにはBlu-rayメニューを作成する機能がありません。またすべてが英語表記のため、操作が難しいと感じる部分も多いことでしょう。ここではディスクメニューを作りたい場合の代替ソフトをご紹介していきます。
DVDFab Blu-ray作成
DVDFab Blu-ray作成はMKV・MP4・AVI・M2TS・TS、MOV・WMV・WMA・3GP・FLV・M4V・VOBから簡単に、Blu-rayディスクが作成できるオーサリングソフトです。ソフト内には多くのメニューテンプレートが準備されており、カスタマイズやネットからのダウンロードでさらにテンプレートを追加も可能です。
- 公式サイト
- 対応OS:Windows7(32bit/64bit)以降Windows11対応/Mac OS10.6以降
- 対応言語:日本語
有料ソフトですが、30日間は無料ですべての機能が使えるので無料でも十分に活用できるでしょう。
tsMuxeRの使い方まとめ
今回の記事では、tsMuxeRの特徴と使い方、代替えソフトについて解説いたしました。記事をまとめると以下のようになります。
- tsMuxeRとImgBurnを利用すれば、完全無料でBlu-rayディスクを作成可能
- メニューの作成機能はないので、チャプター機能などを付けたい場合はDVDFab Blu-ray作成などがおすすめ
tsMuxeRは操作が簡単で優秀なオーサリングソフトですが、英語表記のため初心者にはとっつきにくい部分も少しは問題になりそうです。言語に不安を感じる方に対しては、DVDFab Blu-ray作成の活用を一番オススメします。
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